Netflix映画『アドヴィタム』感想|国家陰謀を巡る緊迫のサスペンスアクション

画像:Netflix公式Xより引用
目次

1分で読めるあらすじ

元GIGN(フランス国家憲兵隊治安介入部隊)に所属していたフランクは、過去の任務中の判断ミスから除隊を余儀なくされ、現在は妊娠中の妻レオと穏やかな生活を送っていた。

しかし、ある日突然自宅が襲撃され、妻レオが誘拐されてしまう。

フランクはレオを救うために動き出すが、事態は単なる誘拐事件ではなく、国家レベルの陰謀へと発展していく。

過去の任務で手にした“証拠”が、フランス政府の中枢を揺るがす秘密を暴く鍵となっていたのだ。

暗殺部隊の追撃をかわしながら、フランクは真実を暴き、妻を救うために奔走する。

戦闘、追跡、4時間のタイムリミット。そして緊張感あふれる駆け引きが繰り広げられる中、彼が最後に辿り着く答えとは?

タイトル「Ad Vitam」(ラテン語で「人生」「生涯」)が示すように、フランクは家族と仕事の間で葛藤しながら、自身の生きる意味を問い直す物語となっている。

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見どころ

本作は、元GIGN(フランス国家憲兵隊治安介入部隊)の主人公が、妊娠中の妻を救うために奔走する中で、国家レベルの陰謀に巻き込まれるサスペンスアクションです。
見どころは、手に汗握る戦闘シーンやカーチェイス、さらにはバイクやパラグライダーを駆使したスリリングな逃走劇。
主人公フランクの人間的な弱さや、妻レオとの絆が丁寧に描かれ、アクションだけでなく人間味のある部分にも注目です。
また、タイトル「Ad Vitam」が象徴する“生きる意味”が、主人公の選択を通して深く掘り下げられており、最後まで目が離せません。
サスペンスとアクションが融合した作品を探している方は是非一度ご覧ください!


映画のちょっぴりネタバレ

ネタバレ①_フランス政府の闇|CIAとの鉢合わせがもたらした悲劇

本作の物語は、国家レベルの陰謀が絡む複雑な背景が描かれています。
フランスの諜報機関DGSI(フランス内務治安総局)は、アメリカCIAとオーストラリアが進めていた極秘の武器取引を阻止するため、ホテルで作戦を決行します。
DGSI(フランス内務治安総局)の目的は、CIA(アメリカ中央情報局)が保有する取引関連の機密文書を回収し、この不正をフランス国内で食い止めることでした。
しかし、作戦は予想外の展開を迎えます。
DGSI(フランス内務治安総局)がホテルの部屋に潜入した際、タイミング悪く戻ってきたCIA職員と鉢合わせする。
銃撃戦へと発展し、この銃撃戦の中でCIAの職員が命を落とすという事態が発生。
国際問題へ発展する可能性を恐れたフランス政府は、この事件を強盗に襲われたことで隠蔽する決断を下します。
事件の現場に残された証拠品の回収が、隠蔽工作の最優先事項とされましたが、これが後に主人公フランクの人生を大きく狂わせることになるのです。

ネタバレ②_主人公フランクが追われる理由|血のバッジが示す真実

主人公フランクがフランス政府のターゲットとなるきっかけは、ホテルで発生した銃撃戦にあります。
当時、GIGNに所属していたフランクは、任務が終わり帰宅しようとしていたところで「ホテルで銃声が聞こえた」との連絡を受け、独断で部隊を引き連れ介入してしまう。
そして事件現場でDGSI(フランス内務治安総局)とフランクたちの部隊が銃撃戦になった際、偶然にも“証拠”を手にすることになります。
それが、銃撃戦で負傷したフランス諜報機関職員の返り血が付着したバッジでした。

独断で行動したことで家族のように思っていたGIGNを除隊させられてしまう。
仲間だったニコを銃撃の際に殺害され、真相を知りたいと思っていたフランクは除隊後もこの証拠を手放すことなく、独自に事件の真相を調査し続けていました。
この行動がフランス政府にとって脅威となり、彼を「排除すべき存在」と認識させてしまうこととなる。

政府はDGSI(フランス内務治安総局)を派遣し、フランクから証拠を奪い去ろうとします。
また、フランクの妊娠中の妻レオを誘拐し、証拠を引き渡さなければ命を奪うと脅迫します。
フランクは、命を狙われながらも家族を守り、陰謀の真実を明らかにしようと奔走することに…
“血のついたバッジ”は、事件の真相を語る唯一の手がかりであると同時に、フランクの命を狙う引き金となった象徴的なアイテムなのです。


登場人物とキャスト&日本語吹き替え 詳細

フランク・ラザルフ

(キャスト:ギヨーム・カネ / 日本語吹き替え:田村 真たむら まこと)

フランク・ラザルフは、映画『アドヴィタム』の主人公。
元フランス特殊部隊GIGNの精鋭兵士です。8歳で父親を亡くし、寂しい幼少期を過ごした彼は、父と同じ特殊部隊員としての道を選びましたが、自分の子どもに同じ思いをさせたくないという理由から、家庭を持つことや子どもを授かることに消極的でした。

しかし、トリアノンホテルでの任務で最も親しかった同僚ニコを失った経験がフランクの人生を大きく変えます。
独断で行動した結果、仲間を失い、自身も除隊することとなった彼は、その責任感の強さから事件の真相を追求し始めます。
フランス政府が隠蔽を図る中、唯一の物的証拠「血のついたバッジ」を持っていたフランクは、政府から命を狙われる標的となりました。

物語が進む中で、フランクは妊娠中の妻レオとお腹の子どもを守るために奔走します。
かつては「任務のために生きる兵士」だった彼が、家族を守る「父親」として成長していく姿が物語の核となります。
自身の過去の傷と向き合いながら、愛する者を守るために戦うフランクは、タイトル『Ad Vitam』が示す「生涯を捧げる」を体現する存在と言えます。

レオ

(キャスト:ステファン・カヤール / 日本語吹き替え:木下 紗華きのした さやか)

レオは、映画『アドヴィタム』に登場する主人公フランク・ラザルフの妻であり、物語の中で重要な役割を担う女性です。

かつてフランス特殊部隊GIGNに所属していた彼女は、仲間たちと厳しい訓練と過酷な任務を通じて絆を深め、人生を部隊に捧げる覚悟を持っていました。
そんな彼女もフランクとの子供を授かってからは気持ちが変わり、除隊した後は共に平穏な生活を選び、妊娠という新たな人生のステージに希望を抱いていました。

しかし、出産まであと少しという時期にフランス政府の陰謀に巻き込まれたことで、レオの平穏な日々は一変します。
突然の襲撃により誘拐され、フランクが追われるきっかけとなる存在として描かれます。
かつて特殊部隊で鍛えられた強い精神力と冷静さを持つ彼女は、単なる「守られる存在」ではなく、フランクの行動を支えるパートナーとしても活躍します。

物語の終盤では、彼女自身が事件解決の鍵を握る重要な役割を果たします。
妊娠中でありながらも、愛する夫やこれから生まれてくる子どもを守るために立ち向かうレオ。
その姿は、かつて部隊に捧げた覚悟と、家族への愛が織り交ざった生き様を象徴しているように感じられます。


ベン

(キャスト:ナシム・リエス / 日本語吹き替え:中務 貴幸なかつかさ たかゆき)

ベンは、映画『アドヴィタム』に登場する主人公フランクの同僚でもあり友達ともいえる存在です。
物語の重要なサポート役を担う人物である彼は、かつてフランス特殊部隊GIGNでフランクと共に任務をこなしてきた経験を持ち、信頼関係で結ばれています。
トリアノンホテルでの任務では大きな怪我を負い、部隊から退いた過去を持ちながらも、フランクの窮地に駆けつけ、危険を顧みず協力を申し出る姿勢は彼の強い友情を象徴しています。

彼の冷静な判断力や戦闘スキルは、フランクの行動を支える重要な要素となり、危険な状況下でも頼れる相棒として描かれます。

物語が進む中で、彼はフランクと共に命懸けの戦いに身を投じ、緊張感あふれるシーンを通じて物語に深みを加えています。
特に、敵からの追撃をかわす際に発揮される冷静な判断力と機転は、彼が非常に頼れる存在であることを際立たせています。

自身の傷を抱えながらもフランクを助ける姿勢は、彼がいかに強い心を持った人物であるかを物語っています。彼の行動が、フランクが家族を守る戦いを成し遂げるための重要な助力となっています。


サリム・ラクダウィ

(キャスト:ヨハン・ヘルデンベルグ / 日本語吹き替え:さかき 孝輔      こうすけ)

引用:SCREEN RANT

サリム・ラクダウィは、映画『アドヴィタム』に登場するDGSI(フランス内務治安総局)に所属する元特殊部隊員であり、物語の重要なキーパーソンです。

彼はトリアノンホテル事件にも関わっており、事件の真相を知るフランク(主人公)を消すためにフランス政府が作戦の中心人物として送り込んだ刺客です。
サリムは、フランクがトリアノンホテル事件の調査を進めた際に特定された人物でもあります。

彼の行動は国家の利益を守るためのものでしたが、その結果、CIA職員の死亡という重大な事件を引き起こし、フランス政府が事件の隠蔽に動く原因を作ります。
サリム自身もまた、その隠蔽工作の一環として「消される」可能性がある立場にあり、彼の存在は物語全体の緊張感を高めています。


映画「アドヴィタム」メイン出演者&公開情報

メイン出演者 :ギヨーム・カネ
       :ステファン・カヤール
       :ナシム・リエス
       :ヨハン・ヘルデンベルグ
       :ジタ・アンロ
       :アレクシ・マネンティ

視聴時間:98分(1時間38分)

公開日 :2025年1月10日よりNetflixにて全世界同時配信

ざっくり映画評価

総合的満足度:

①話の面白さ:

②話の分かりやすさ:

③テンポの良さ:

④オススメ度:


配信情報(2025年01月31日時点)

  • Netflix

    Netflix独占配信です。上記から視聴できます。

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感想&考察

『アドヴィタム』は、国家陰謀を軸にしたスリリングな物語が展開される作品ですが、その中で良い点・惜しいと感じられた点がはっきりと分かれる部分がありました。

まず、良い点として挙げられるのは、後半にかけてのスリル満点な逃走劇です。特に、フランクが命を狙われながらも妻レオを守るために奮闘するアクションシーンや、バイクチェイスやパラグライダーを使った予想外の展開は、手に汗握る緊張感を持ちながら非常に楽しめました。
また、国家と個人、家族、仲間といったテーマがしっかりと描かれており、鑑賞後の余韻を残す作品だと感じます。

一方で、個人的に作品として惜しいと感じた部分もあります。
まず、各組織の関係や名称がやや複雑に感じられ、作品を理解するのに少し時間がかかりました。
さらに、物語の時系列が現代で襲われるという状況から過去に大きく遡る構成で、主人公フランクと妻レオの出会いや入隊時の話や心情が詳しく描かれた後、再び現在に戻って事件の真相が明かされるという構成だった為、なぜ夫婦が狙われているのかという物語の核心に到達するまで長く感じられた点はやや惜しいところです。

それでも、物語の後半でスリルと緊迫感が一気に高まる展開は見応えがあり、国や軍を敵にまわした主人公が最後はどのように物語を締めくくるのかと引き込まれる部分も多く、最後まで楽しむことができました。

総じて、『アドヴィタム』は、アクションやサスペンス映画が好きな方にはおすすめの一本。
スリルを味わいたい方、そして家族や国家をテーマにした重厚なドラマを楽しみたい方におすすめの作品です。
ぜひNetflixで視聴してみてください!

ガン二バル

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