【ネタバレ有り】『セキュリティ・チェック』脅迫された職員が挑むクリスマスの決断!

画像:Netflix公式より引用
目次

1分で読めるあらすじ

Netflix映画『セキュリティ・チェック』(原題:Carry-On)は、ロサンゼルス国際空港を舞台に、若きTSA職員イーサン・コペックが活躍する緊迫のサスペンスドラマです。
クリスマス前日、イーサンは謎の旅行者から「危険な荷物をセキュリティチェックで通過させろ」と脅迫を受けます。この荷物には神経毒爆弾が仕込まれており、搭乗者の中には特定の議員も含まれていました。その背後には、軍事費増大を目指す法案を推進する黒幕の存在が。
イーサンは、自身や愛する人々を守るため、ロサンゼルス国際空港という閉鎖空間で、この危険な陰謀に立ち向かいます。

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見どころ

『セキュリティ・チェック』は、空港という閉鎖空間で繰り広げられる心理戦と陰謀の応酬が最大の見どころです。
犯罪のプロフェッショナルである旅行者が仕掛けた計画は、ロシア製の神経毒を使用してロシア側の人間がアメリカ人議員を殺害し『武器を製造するため』の法案(DTD法案)を通過させるというもの。
議員殺害をロシアの仕業に見せかけ、世論を操作しようとする背後には、軍需企業のような黒幕の影が見え隠れします。
この緊張感の中で、主人公イーサンが、自身や大切な人々の安全を守るか、少数の犠牲を容認するか、それとも陰謀を全力で阻止するかという究極の選択に苦悩しながら奮闘する姿が描かれます。
タロン・エジャトンの演技はキャラクターの葛藤を繊細かつ力強く表現し、視聴者を引き込む圧巻の演技です。
予測不能なストーリー展開や爆弾解除シーンの緊張感はこの映画の最大の見どころです。


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映画のちょっぴりネタバレ

ネタバレ①_イーサンが受けた脅迫と旅行者の正体

クリスマス当日、TSA職員(空港の荷物検査員)のイーサンは、勤務中に他の客の荷物と一緒に流れてきたイヤホンを拾います。
不審に思っていると、スマホに「そのイヤホンをつけろ」との指示が届き、装着すると謎の男の声が…
「危険な荷物をセキュリティチェックで通過させろ」という脅迫に、当初は恋人ノラのいたずらだと考えます。しかし、男が同僚の家族やノラの妊娠、自身の家庭の情報を知っており、さらに監視カメラをハッキングして彼の行動を監視していると告げたことで、脅迫が本気で命を狙うものだと悟ります。
指示を無視すればノラや空港の人々が危険にさらされる中、イーサンは次第に旅行者の正体に迫ります。
男は「フリーの調整役」を自称する犯罪のプロで、テロや暗殺を専門とする冷酷な存在。
序盤は彼の計画に翻弄されるイーサンの葛藤が描かれます。

ネタバレ②_DTT法案と旅行者の陰謀

旅行者の目的は、軍事費増大を目指す「DTT法案」を可決させるためのテロ計画でした。
彼は議員が搭乗する飛行機にロシア製の神経毒「ノヴィチョク」を仕込んだ爆弾を設置し、ロシアの犯行に見せかけて暗殺を実行しようとしていました。
この計画により、世論を操作して軍事費の増加に反対できない状況を作り出し、その背後には法案の可決で莫大な利益を得る軍需企業や権力者の影がありました。
イーサンは恋人ノラと空港全体の安全を守るため、恐ろしい計画を阻止しようと決意します。
しかし、指示に従わざるを得ない状況が続き、上司が殺害されたり、同僚を陥れる行動を強いられるなど、次々と過酷な選択を迫られます。
イーサンが反撃の機会を伺う中で、警察が調査していたマフィア関連の事件や、前述した旅行者の陰謀の全貌が明らかになっていき、物語は警察とイーサンが連携しながら、旅行者の計画を阻止しようとするクライマックスへ。
空港という閉鎖空間で繰り広げられる心理戦と、テロ計画の全貌が暴かれる過程は、観る者を最後まで釘付けにします。


登場人物とキャスト&日本語吹き替え 詳細

イーサン・コペック

(キャスト:タロン・エジャトン / 日本語吹き替え:木村 昴きむら すばる)

イーサン・コペックは、ロサンゼルス国際空港のTSA(アメリカ運輸保安局)若手職員で、空港での荷物検査を担当しています。
もともと警察官を目指していた彼は、相手の嘘を見抜く優れた洞察力を持ちながらも、過去の挫折が原因でどこかやる気のない生活を送っていました。かつて父親を庇うために警察官への道を断念せざるを得なかった一件が、彼の人生に影を落としていたのです。

その挑戦を恐れる姿勢は妻からも指摘され、「今のあなたも素敵だけど昔のあなたはもっと情熱的だった」と言われてしまう。
さらに、同僚からも「ノラの言うとおり」と指摘され、奮起のきっかけを得ます。
そして昇進を目指し、クリスマス前日の混み合う中、担当の持ち場を無理言って交代してもらい、荷物検査のX線担当を引き受けたことが事件の発端となりました。

物語では、失敗を恐れ現状に甘んじていた彼が、自身の弱さと向き合い、危機的状況の中で家族と空港の安全を守るために立ち上がります。
彼の内面的な葛藤、そして成長がこの映画の大きな見どころです。


ノラ・パリシ

(ソフィア・カーソン / 日本語吹き替え:竹内 恵美子たけうち えみこ)

ノラ・パリシは、ロサンゼルス国際空港で働く職員であり、主人公イーサンの妻です。
現在妊娠中で、夫との新しい家族の未来を楽しみにしています。
警察官を目指していた頃のイーサンを知るノラは、彼がもう一度自分の夢に挑戦し、情熱を取り戻してほしいと願っています。
クリスマスには「私へのプレゼントとして、警察学校への再挑戦をしてほしい」と伝えるなど、イーサンを支える一方で、時に厳しく背中を押す存在でもあります。

物語の中で、ノラは謎の旅行者(トラベラー)により人質としてマークされますが、彼女自身はその事実に物語後半まで気づいていません。
それでも、空港内でイーサンや警察官のエレーナと協力し、冷静な判断と行動力で事件の解決に貢献します。
特に航空機を離陸させる必要性をエレーナに説得するシーンでは、彼女の知性と機転が際立ちます。
ノラは、物語全体を通じてイーサンの精神的な支柱であり、彼が自らの恐れや弱さに向き合い成長するための原動力となる重要なキャラクターです。


トラベラー(名前不明)

(キャスト:ジェイソン・ベイトマン/ 日本語吹き替え:てらそま まさき)

トラベラー(旅行者)は、本作における主な敵役であり、冷酷無比かつ狡猾なプロフェッショナル犯罪者です。
彼は、頭の回転が速く、イーサン以上に相手の性格や心理を的確に読み取り、それを巧みに利用して状況を支配します。
トラベラー自身は自らを「ただの仲介人」と語り、計画の背景にある黒幕や自身の動機を明かすことはほとんどありません。
そのため、彼の本質は謎に包まれており、物語に独特の緊張感を与えています。

彼の犯罪手法は非常に計画的であり、目的遂行のための徹底した準備が特徴です。
例えば、イーサンに脅迫を仕掛けるだけでなく、別の人質を空港内に送り込むことで、緊急時の代替案を確保。
また、反抗する者を排除するためのスナイパーを配置するなど、どのような事態にも対応できる準備を整えています。
これにより、イーサンは常に追い詰められた状況に立たされます。

さらに、トラベラーは目的の邪魔になる者を容赦なく排除します。
作中では、毒物やスナイパーを用いて冷酷に殺害を実行する場面も描かれ、その非情さが際立っています。
ただし、その行動は決して感情的なものではなく、すべてが目的達成のために計算された合理的な判断である点が、彼の恐ろしさをより際立たせています。

トラベラーの存在は、主人公イーサンにとって最大の脅威であり、物語全体の緊張感を生む重要な要素となっています。


エレーナ・コール

(キャスト:ダニエル・デッドワイラー / 日本語吹き替え:原島 梢はらしま こずえ)

エレーナ・コールは、ロサンゼルス市警に所属する有能な警察官であり、本作における重要なサポートキャラクターです。
冷静で洞察力に優れ、事件の核心に迫る鋭い感覚を持ちながらも、柔軟な判断力で状況に応じた対応を見せます。

エレーナは、トラベラーが仕掛けた最初の殺人事件において、マフィアの腕時計に仕込まれた断片的な音声データから「ノヴィチョク」という重要なキーワードを導き出します。
この情報が、事件の規模と性質を明らかにする大きな手がかりとなりました。
また、トラベラーに捕まったイーサンが無言電話をかけた際、他の誰も気づかない中でその履歴に不自然さを感じ取り、行動に移す洞察力を発揮します。

無言電話をかけたイーサンを最初は疑い、彼を捕まえようとします。
しかし、イーサンが必死にテロ計画の情報を伝えようとする姿勢に、次第に心を動かされ協力を決意します。その後、トラベラーの陰謀に立ち向かうイーサンの最も信頼できる味方となります。
さらに、イーサンの妻ノラの言葉に耳を傾け、航空機の離陸を許可するという大胆な決断を下します。この行動が、結果的に爆弾解除に向けたイーサンの作戦を成功へと導く大きな要因となりました。

エレーナは、ただの捜査官ではなく、鋭い直感と人間性を併せ持つキャラクターです。
困難な状況下でも冷静さを失わず、他者を信じる勇気と的確な判断で物語を支え、イーサンとノラにとって欠かせない存在として描かれています。


映画「セキュリティ・チェック」メイン出演者&公開情報

メイン出演者 :タロン・エジャトン
       :ソフィア・カーソン
       :ジェイソン・ベイトマン
       :ダニエル・デッドワイラー
       :トナティウ・エリサララス
       :テオ・ロッシ
       :アダム・ステフェンソン

視聴時間:119分(1時間59分)

公開日 :アメリカ合衆国/日本 2024年12月13日配信
     Netflixオリジナル作品のため独占配信

ざっくり映画評価

総合的満足度:

①話の面白さ:

②話の分かりやすさ:

③テンポの良さ:

④オススメ度:


配信情報(2025年01月04日時点)

  • Netflix

    Netflixオリジナル作品のため独占配信です。上記から視聴できます。

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劇中の曲名

感想

これまであまりサスペンス系の映画を見てこなかった管理人ですが、『セキュリティ・チェック』は最後まで楽しめる作品でした。
映画の進行はテンポがよく、ストーリー展開は非常にスリリングで、試聴時間があっという間に感じられました。
クリスマスイブの混雑したロサンゼルス国際空港という、多人数がいる閉鎖空間を舞台に繰り広げられる緊張感あふれる心理戦や、主人公イーサンの葛藤と成長がしっかり描かれており、キャラクターそれぞれに感情移入できる構成が印象的です。

特に、冷酷で謎めいたトラベラーと、彼に追い詰められながらも反撃の機会を狙うイーサンの駆け引きは大きな見どころ。また、イーサンを支える妻ノラや、市警のエレーナといった脇役たちの行動にも緊迫感があり、物語全体に厚みを与えていました。サスペンス初心者の自分でも、分かりやすい設定とストーリーで最後まで飽きずに楽しむことができました。

一方で、少し残念に感じた点もあります。例えば、トラベラーが単なる仲介人なのか、テロ組織の一員なのかが最後まで曖昧でした。物語の政治的背景や「DTD法案」の内容についても、初見ではやや理解しづらい部分がありました。

ざっくりとしたテロ組織の目的ですが、『飛行機に搭乗しているDTD法提案を提案したアメリカ人議員を殺害』→『アメリカ人の議員をロシア側が殺害した』と見せかける→『自国を守るためにアメリカが武器を製造』→『武器製造に伴いアメリカの民間企業も儲けられる』という方向に誘導するのが目的のようでした。

また、物語の中でイーサンの周囲の「良い人たち」が次々と命を落とす点も心に残ります。
上司や同僚など、イーサンを支える側の被害が多く、やや後味が重く感じる部分がありました。
敵サイドにも犠牲者はいましたが、最後まで指示を出していた黒幕の姿が明かされない点で、解決とての印象がやや物足りなく感じてしまいました。

それでも、テンポの良いストーリー展開や緊張感あふれるシーンの連続で、鑑賞後に大きなモヤモヤが残ることはありませんでした。
サスペンスが苦手な方でも挑戦しやすい作品だと思います。休日や空いた時間に、ぜひ視聴してみてください。


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