ジュラシック・ワールド徹底解説!あらすじと見どころ

ジュラシック・ワールドアイキャッチ
画像:ジュラシック・ワールド公式Facebookより引用
目次

1分で読めるあらすじ

世界的人気を誇るテーマパーク「ジュラシック・ワールド」は、最新の技術で恐竜を復活させ、多くの観光客を魅了していた。
しかし、来場者数の減少により、新たな目玉として遺伝子操作で生み出された最強のハイブリッド恐竜 「インドミナス・レックス」 を公開することに。
ところが、予想を超える知能と凶暴性を持つインドミナスが脱走し、パークは一瞬にして地獄と化す。
パーク管理責任者のクレアと、恐竜調教師のオーウェンは、生き残りをかけて奔走するが、次々と襲いくる恐竜の脅威が彼らを追い詰めていく——。果たして、パークの運命は?

見どころ

本作の最大の見どころは、シリーズで初めて完全に運営された恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」のリアルな描写です。
観光客で賑わうパーク内には、モササウルスの巨大水槽ショーや恐竜と触れ合えるエリアがあり、まるで現実に存在するかのような迫力を感じさせます。
しかし、そんな楽園が一瞬にして悪夢へと変わる展開が、本作のスリルを一層引き立てています。

そして、シリーズ史上最恐のハイブリッド恐竜インドミナス・レックスの登場も大きなポイント。
遺伝子操作によって生み出された彼女は、T-レックスのパワーに加え、ヴェロキラプトルの知能やカモフラージュ能力を持ち、人間すらも欺く危険な存在です。
脱走したインドミナスが次々とパークの秩序を崩壊させる様子は、まさに圧巻の一言。

さらに、オーウェン(クリス・プラット)とヴェロキラプトルたちの関係性も魅力的な要素のひとつ。
ラプトルたちと心を通わせながら共闘する姿は、これまでのシリーズにはなかった新しい視点を提供しています。
そしてクライマックスでは、思いがけない恐竜同士の激闘が繰り広げられ、観客の予想を超える衝撃の結末が待ち受けています。
シリーズのオマージュを感じさせる演出とともに、最後まで目が離せない作品となっています。

映画のざっくり全編ネタバレ ※見たいところまで見てください⬇︎

ネタバレ①_ジュラシック・ワールドの誕生と新たな脅威

かつての惨劇から22年後、「ジュラシック・パーク」の跡地に新たな恐竜テーマパーク「ジュラシック・ワールド」が開園。
毎日2万人の観光客が訪れ、恐竜を間近で楽しめる大規模な施設となっていた。
ここでは、最新技術によって蘇った恐竜たちが展示され、多くの観光客を魅了していた。

しかし、来場者の興味を引き続けるため、パークの管理責任者クレア・ディアリングは、新たな目玉となる遺伝子操作恐竜「インドミナス・レックス」の公開準備を進めていた。
ティラノサウルスを基盤にヴェロキラプトルを含む複数の恐竜のDNAが組み込まれたこのハイブリッド恐竜は、驚異的な力と知能を持つ。

そんな中、クレアの甥であるザックとグレイ兄弟がジュラシック・ワールドを訪れる。
しかし、多忙なクレアは二人を秘書のザラに預け、仕事に追われていた。
彼らがパークを自由に回るうちに、想像を絶する危機が迫っていた…。

ネタバレ②_インドミナス・レックスの脱走とパーク崩壊

クレアは、オーナーのサイモン・マスラニの指示を受け、ヴェロキラプトルを調教する元軍人のオーウェン・グラディに、インドミナス・レックスの安全性を確認するよう依頼する。

しかし、オーウェンが施設を訪れた際、インドミナス・レックスの姿が檻の中から消えていた。
監視カメラには映らず、スタッフたちは脱走したと判断。だが、これはインドミナスの巧妙な罠だった。

異常な知能を持つインドミナスは、自ら体温を調整し、監視カメラの死角に隠れていたのだ。
スタッフが内部を確認しようとした瞬間、突然現れたインドミナスは、次々と人間を襲撃し、施設の防壁を突破。史上最悪のパーク崩壊が始まった。

パークの管理チームは、特殊部隊を派遣し捕獲を試みるが、圧倒的な力を持つインドミナスにことごとく壊滅させられる。
さらに、何も知らずにアトラクション「ジャイロスフィア」に乗っていたザックとグレイは、立ち入り禁止エリアへと迷い込み、インドミナスの襲撃に遭遇する。

二人はギリギリのところで逃げ延びるが、森の奥へと追い込まれ、孤立してしまう。一方、クレアは甥たちの行方が分からなくなったことで危機感を覚え、オーウェンと共に捜索を開始する。

ネタバレ③_翼竜の襲撃!ジュラシック・ワールドが地獄と化す

甥たちを探す中、クレアとオーウェンは、インドミナス・レックスに襲われ無残に死んだ恐竜たちの姿を目の当たりにする。
これまで恐竜を「商品」としか見ていなかったクレアは、初めて彼らの命に向き合うことになる。
一方、兄弟は森の中で旧ジュラシック・パークのビジターセンターを発見。長年放置されていたジープを修理し、なんとかメインエリアへ戻ることを試みる。

その頃、パークの混乱を収拾するため、オーナーのマスラニはヘリコプターでインドミナスの狙撃を決行する。しかし、インドミナスは翼竜ドームのガラスを破壊し、閉じ込められていたプテラノドンやディモルフォドンが大量に解き放たれる。

パニックになった翼竜たちは、避難していた観光客2万人が集まるメインエリアへ襲来。
空からの猛襲により、観光客たちは逃げ惑い、スタッフも次々に襲われる。
さらに、マスラニのヘリコプターも翼竜の攻撃を受け、制御不能のまま墜落。彼は命を落とし、ジュラシック・ワールドは完全に崩壊した。

クレアとオーウェンは何とか甥たちと合流するが、秘書のザラは翼竜に連れ去られ、翼竜もろとも湖のモササウルスに捕食されてしまう。

ネタバレ④_ヴェロキラプトルの反乱とホスキンスの陰謀

パークの統制を失った中、指揮を執るのは軍事利用を目論むセキュリティ責任者ヴィック・ホスキンス。彼は、オーウェンが育てたヴェロキラプトル4体を兵器として利用し、インドミナスを討つ作戦を決行する。

しかし、ラプトルたちはインドミナスのDNAを持つことを察知し、オーウェンではなくインドミナスをリーダーとして認識
寝返ったラプトルたちは兵士たちを次々と襲い、作戦は完全に失敗する。

一方、ホスキンスは研究責任者ヘンリー・ウー博士と極秘裏に新たなハイブリッド恐竜を開発しようとするが、施設に侵入したラプトルによって彼は襲われ、命を落とす。

その後、オーウェンの説得によりラプトルのリーダー・ブルーがインドミナスへの反撃を決意する。

ネタバレ⑤_最終決戦!T-レックス vs. インドミナス・レックス

インドミナス・レックスの暴走によってパークは崩壊し、最後の望みをかけたクレアは、「ジュラシック・パーク」の伝説的存在であるT-レックスを解き放つ決断を下す。
ついに、T-レックス vs. インドミナス・レックスの最終決戦が勃発。
圧倒的なパワーを持つインドミナスは、T-レックスを圧倒するが、そこにオーウェンの説得でインドミナスへの反撃を決意したヴェロキラプトルのブルーが参戦。猛攻を仕掛け、形勢を逆転させる。

ブルーとT-レックスによって湖の縁へと追い詰められたインドミナスは、突如、湖の奥から現れた巨大なモササウルスに捕らえられ、水中へと引きずり込まれる。
こうして、ジュラシック・ワールド最大の脅威は葬り去られた。
戦いを終えたT-レックスは堂々とその場を去り、ブルーもまたオーウェンを見つめた後、自由を求めて森へと消えていく。

一方、オーウェン、クレア、ザック、グレイは無事に島を脱出し、避難所で家族と再会。
パークは完全に閉鎖され、生き延びた人々はそれぞれの未来へと向かうことになった。
しかし、この事件はすべての終わりではなく、新たな恐怖の幕開けに過ぎなかった。


登場人物とキャスト&日本語吹き替え 詳細

オーウェン・グレイディ

(キャスト:クリス・プラット / 劇場公開版日本語吹き替え:玉木 宏 たまき ひろし)

オーウェン・グレイディは、元アメリカ海軍の兵士であり、ジュラシック・ワールドでヴェロキラプトルの調教・研究を行う恐竜監視員。
冷静沈着で戦闘技術に優れ、恐竜に対する深い理解と尊敬を持つタフな男です。

彼は、ラプトルのブルー、デルタ、チャーリー、エコーを育て、彼らの信頼を得ることに成功。
しかし、恐竜は完全に制御できないと警鐘を鳴らし続けていました。
インドミナス・レックスの暴走によりパークが崩壊すると、クレアと共に甥のザックとグレイを救出し、最後まで人間と恐竜の共存の道を模索します。

軍人らしい冷静な判断力と行動力に加え、ユーモアとカリスマ性を併せ持つヒーロー的存在として、『ジュラシック・ワールド』シリーズを通して活躍します。

クレア・ディアリング

(キャスト:ブライス・ダラス・ハワード / 劇場公開版日本語吹き替え:木村 佳乃きむら よしの)

クレア・ディアリングは、ジュラシック・ワールドの運営責任者としてパークを管理していたキャリア志向の女性。優れた経営手腕を持つ一方で、恐竜をビジネスの対象としか見ておらず、パークの成功のために新種恐竜インドミナス・レックスの開発を推進しました。

しかし、インドミナスの暴走によりパークが崩壊すると、甥のザックとグレイを救うため、元軍人のオーウェン・グレイディと共に行動。
生き延びる中で、恐竜を単なる商品ではなく、命ある存在として尊重するようになります。
最終的にはT-レックスを解放し、インドミナスを倒す決断を下すなど、大きな成長を遂げました。

続編『炎の王国』では、恐竜保護活動に尽力し、パーク管理者から恐竜を守るリーダーへと変貌。
シリーズを通じて、ビジネスウーマンから行動力あふれるヒロインへと進化するキャラクターです。

ザック・ミッチェル

(キャスト:ニック・ロビンソン / 劇場公開版日本語吹き替え:内山 昴輝うちやま こうき)

ザック・ミッチェルは、クレア・ディアリングの甥で、弟のグレイと共にジュラシック・ワールドを訪れた高校生の少年。
恐竜にはあまり興味を持たず、スマホばかり気にする典型的な思春期の少年ですが、弟のグレイとは対照的に冷静で現実的な性格をしています。

当初は弟の恐竜好きに付き合わされているだけでしたが、インドミナス・レックスの脱走により状況は一変。
ジャイロスフィアで立ち入り禁止エリアに迷い込み、命からがら恐竜の襲撃を逃れる中で、弟を守る頼もしい兄としての一面を見せていきます。

劇中では、旧ジュラシック・パークのビジターセンターを発見し、放置されていたジープを修理して脱出を試みるなど、機転を利かせた行動力を発揮。
最初は弟と距離を取っていましたが、危機を共に乗り越えたことで、家族の絆を深めていく成長の物語も描かれています。

グレイ・ミッチェル

(キャスト:タイ・シンプキンス / 日本語吹き替え: 松岡 茉優まつおか まゆ)

グレイ・ミッチェルは、クレア・ディアリングの甥で、兄のザックと共にジュラシック・ワールドを訪れた恐竜好きの少年。
彼は恐竜に対する深い知識を持ち、科学的な視点で恐竜を観察する好奇心旺盛な性格。
一方で、両親の離婚を気にしている繊細な一面もあり、家族の絆を大切にしている。

ジュラシック・ワールドでは、兄ザックと一緒にアトラクションを楽しむが、インドミナス・レックスの脱走に巻き込まれ、ジャイロスフィアで立ち入り禁止エリアに迷い込む危機に直面。
恐怖の中でも冷静な判断力を発揮し、旧ジュラシック・パークのビジターセンターを発見し、ジープを修理して脱出を試みるなど、機転の利く行動を見せる。

当初は兄との距離があったものの、命がけのサバイバルを共にする中で、お互いを信頼し合うようになり、家族の絆の大切さを学ぶ成長の物語が描かれる。
恐竜に対する純粋な好奇心と勇敢な行動が、ジュラシック・ワールドの混乱の中で際立つ存在となった。

ヘンリー・ウー

(キャスト:B・D・ウォン / 日本語吹き替え:近藤 浩徳 こんどう ひろのり)

ヘンリー・ウーは、ジュラシック・ワールドの遺伝子学責任者であり、恐竜のクローン技術を確立した科学者。
『ジュラシック・パーク』から登場しており、恐竜復活の中心人物として関わってきた。
知的で冷静沈着な性格を持つが、科学者としての探究心と野心が強く、生命倫理を軽視する一面も見せる。

ジュラシック・ワールドでは、来場者の関心を引くために新種恐竜「インドミナス・レックス」の開発を主導。
インドミナスの凶暴性や危険性についてはパーク側に十分に説明せず、結果的に大惨事を招く要因となった。しかし、彼自身は責任を感じることなく、裏でインジェン社と密接に関わり、恐竜の軍事利用を目論むセキュリティ責任者ホスキンスと協力していた。

事件の最中、ウーは極秘裏に恐竜のDNAや受精卵を持ち出し、島を脱出。
この行動は『ジュラシック・ワールド/炎の王国』へと続き、さらなるハイブリッド恐竜の誕生につながっていく。
彼はシリーズを通じて、恐竜を「商品」として操作し続ける野心的な科学者であり、人類が制御できない生命を作り出してしまう危険性を象徴するキャラクターといえる。

サイモン・マスラニ(パークオーナー)

(キャスト:イルファン・カーン / 日本語吹き替え:大塚 芳忠 おおつか ほうちゅう)

サイモン・マスラニは、マスラニ・グローバル社のCEOであり、ジュラシック・ワールドのオーナー。
先代のジョン・ハモンドの夢を引き継ぎ、「恐竜と人間が共存できる夢の楽園」を実現させることを目指した。
ビジネスに長けた実業家でありながら、恐竜を単なる商品としてではなく、「生きた存在」として尊重する理念を持つ理想主義者でもある。

彼は、来場者の関心を引き続けるためにインドミナス・レックスの開発を承認したが、その危険性については深く理解していなかった。
インドミナス脱走後は、責任者として事態の収束を図り、自らヘリコプターを操縦し、インドミナス討伐の指揮を執るが、翼竜ドームの破壊による影響でヘリが墜落し、命を落とす。

マスラニは、ハモンドの理想を継ぎながらも、恐竜を完全に管理できると過信していた点で彼とは異なり、その油断がジュラシック・ワールド崩壊の一因となった。
彼の死後、パークは軍事利用を目論むヴィック・ホスキンスの手に渡り、さらなる混乱へと向かうこととなる。

登場するメイン恐竜たち

ヴェロキラプトル(ブルー姉妹)

ヴェロキラプトルのブルー、デルタ、チャーリー、エコーは、ジュラシック・ワールドでオーウェン・グレイディによって育てられたラプトル部隊。
恐竜の中でも特に知能が高く、チームワークを駆使した狩猟能力を持つ。
彼女たちはオーウェンを群れのリーダーと認識し、調教を通じて人間と協力することが可能となった。

ブルーは4姉妹の中でも最も優れた個体で、知能・戦闘力ともにトップ。オーウェンへの忠誠心が強く、他の個体をまとめるリーダー的存在だった。
デルタは冷静なハンターで、群れの副リーダー的役割を担い、チャーリーは好奇心旺盛で戦闘能力が高い。エコーはブルーに次ぐ実力者で、攻撃的な一面を持つ。

しかし、インドミナス・レックスとの対峙で、彼女たちはインドミナスのDNAに含まれるラプトルの特性を察知し、一度は寝返る。
だが、最終的にブルーはオーウェンとの絆を思い出し、T-レックスと共にインドミナスを倒すため戦うことを選んだ。

最終的に生き残ったのはブルーだけ。彼女はオーウェンを見つめた後、自由を選び、森の奥へと消えていった。続編『炎の王国』では、人間と恐竜の共存というシリーズのテーマを象徴する存在となり、その生存が大きな意味を持つことになる。

ティラノサウス・レックス ※愛称:レクシィ(Rexy)

ティラノサウルス・レックス(T-レックス)は、『ジュラシック・パーク』シリーズを代表する恐竜であり、シリーズ全体の象徴ともいえる存在です。
ジュラシック・ワールドに登場する個体は、22年前の『ジュラシック・パーク』で登場したT-レックスと同じ個体であり、右目の近くに傷跡が残っています。

かつてパークの電気柵を突破し、人間も襲うほどの脅威となったT-レックスですが、ジュラシック・ワールドではインドミナス・レックスの暴走を止めるため、クレア・ディアリングによって解放されました。
インドミナスとの壮絶な決戦の末、ヴェロキラプトルのブルーと共闘し、最終的には湖に潜むモササウルスによってインドミナスを倒す決定的な役割を果たします。

戦いの後、T-レックスは再びパークの王として立ち、夜明けの島を見下ろしながらシリーズを象徴する雄叫びをあげる印象的なシーンを残しました。
彼女は単なる怪物ではなく、時には恐怖を与え、時には人類を救う存在として、ジュラシック・パークの歴史を築いてきました。

続編『炎の王国』では、噴火による崩壊寸前のイスラ・ヌブラル島から救出され、現代社会へ解き放たれることで、新たな時代の幕開けを象徴する存在となります。

モササウルス

モササウルスは、ジュラシック・ワールドの海中エリア「ラグーン」に生息する、シリーズ最大級の巨大海棲爬虫類。
恐竜ではなく白亜紀に実在した海の捕食者で、全長約18メートルもの圧倒的な巨体と、強力な顎を持ち、海の頂点捕食者として君臨しています。

パークでは、観客向けのショーの目玉として、巨大な水槽内でサメを捕食するパフォーマンスを披露していました。
しかし、インドミナス・レックスの暴走によりパークが崩壊すると、その存在が思わぬ形で物語の鍵を握ることになります。

最終決戦では、ティラノサウルスとブルーの猛攻によって湖の縁に追い詰められたインドミナス・レックスを、突如水中から飛び出して捕獲。
インドミナスを一瞬で水底に引きずり込み、シリーズ屈指の衝撃的なフィニッシュを飾りました。

続編『炎の王国』では、ジュラシック・ワールド崩壊後にラグーンの閉鎖エリアから脱出し、ついに現代社会の海へと解き放たれます。その存在は、人類が制御できない「新たな脅威」の象徴として、シリーズの未来を示唆する重要な存在となりました。

インドミナス・レックス

インドミナス・レックスは、ジュラシック・ワールドの目玉アトラクションとして遺伝子操作によって生み出されたシリーズ最強のハイブリッド恐竜。
名前の「インドミナス」はラテン語で「制御不能」や「獰猛」を意味し、その名の通り、圧倒的な力と知能を持ち、パーク崩壊の引き金となった恐怖の存在です。

ベースとなっているのはティラノサウルスですが、ヴェロキラプトルを含む複数の肉食恐竜(ギガノトサウルス、カルノタウルス、アベリサウルス、テリジノサウルスなど)のDNAを掛け合わせることで、驚異的なパワーと知能を兼ね備えた戦闘マシンとなりました。
さらに、コウイカの遺伝子によるカモフラージュ能力や、アマガエルの遺伝子による体温調節能力を持ち、檻の監視システムを欺いて脱走するなど、人間すらも騙す狡猾さを見せます。

本能のままに殺戮を繰り返し、他の恐竜すらも餌ではなく獲物として楽しみながら狩る異常性を持つインドミナス・レックス。
しかし、最終決戦ではティラノサウルスとヴェロキラプトルのブルーによって追い詰められ、最後は湖から飛び出したモササウルスによって水中へと引きずり込まれ、最期を迎えました。

シリーズ史上最も危険な恐竜として人間の欲望が生み出したモンスターであり、「生命を制御できる」という人間の傲慢さが引き起こした悲劇の象徴ともいえる存在でした。

『ジュラシック・ワールド』の疑問を徹底解説!気になるポイント5選

『ジュラシック・ワールド』は前作から何年後?

『ジュラシック・ワールド』(2015年)は、『ジュラシック・パーク』(1993年)の22年後が舞台となっています。
作中の時系列でも、1993年に起きたジュラシック・パーク事件(初代の惨劇)から約22年が経過しており、恐竜のテーマパークが再びオープンしたという話になっています。
今作の「ジュラシック・ワールド」は、かつてのジュラシック・パークの失敗を教訓に、最新の技術と厳重な管理体制のもとで運営されていました。
しかし、来場者の興味を引くために遺伝子操作で新種の恐竜・インドミナス・レックスを生み出したことが、新たな惨劇を引き起こす原因となります。
また、劇中では旧パークの遺構や壊れた車、1993年当時の施設跡が登場し、前作を彷彿とさせる演出も多数盛り込まれています。
22年の時を経て、過去の恐怖が再び蘇るという部分も魅力となっています。

最後の決戦、ブルーが助けた&オーウェンを見つめて去った訳を考察

ヴェロキラプトルのブルーがオーウェンを助け、最後に彼を見つめて去ったのは、彼女の本能とオーウェンとの特別な関係が関係していると考えられます。
ブルーは幼い頃からオーウェンを「群れのリーダー」として認識していましたが、インドミナス・レックスとの出会いによって、一度はより強い存在に従おうとします。
しかし最終的にはオーウェンとの絆を選び、彼を守るために戦いました。
これは、ブルーが単なる訓練された恐竜ではなく、自らの意思で決断する存在であることを示しています。

戦いの後、ブルーはオーウェンのそばに留まらず、彼を見つめた後に森へと去ります。
これは、「人間の管理下に戻るのではなく、自分の道を選ぶ」という彼女の決意を示唆しているのでしょう。
ヴェロキラプトルは本来群れで生きる生き物ですが、ブルーは仲間を失い、孤独な存在となりました。
そんな彼女にとって、オーウェンと共に生きる選択肢もありましたが、それでは自由を失ってしまいます。

このシーンは、『ジュラシック・ワールド/炎の王国』への伏線ともなっています。
ブルーがオーウェンを助けつつも自由を選んだのは、恐竜が単なる兵器や展示物ではなく、「人間と対等な存在として生きるべきだ」というメッセージを示しているのではないでしょうか。

インドミナス・レックスに使われたDNAとは?

インドミナス・レックスは、ジュラシック・ワールドの目玉として遺伝子操作によって生み出されたシリーズ史上最強のハイブリッド恐竜です。
その正体は、ティラノサウルスをベースに、ヴェロキラプトル、ギガノトサウルス、カルノタウルス、アベリサウルス、ルゴプス、テリジノサウルスなど複数の恐竜のDNAが組み込まれた究極の捕食者です。
さらに、カモフラージュ能力を持つコウイカや、赤外線を感知し体温を変化させるアマガエルの遺伝子も加えられています。

その結果、カモフラージュで周囲に溶け込む能力、高い知能、圧倒的な戦闘力を兼ね備えたモンスターとなりました。特にヴェロキラプトルのDNAの影響で高い知能を持ち、檻から脱出するために人間を欺く戦略を立てたり、ラプトルを仲間に引き入れる能力も見せました。

インドミナス・レックスは「より凶暴で強い恐竜」を求めた結果生み出された存在でしたが、その制御不能な危険性がジュラシック・ワールド崩壊の原因となり、人間の欲望が引き起こした悲劇の象徴とも言える恐竜でした。

パークのセキュリティはなぜザルすぎる?

ジュラシック・ワールドのセキュリティは、一見厳重に見えるものの、実際は恐竜の危険性を過小評価した甘い管理体制が目立ちました。
インドミナス・レックスの檻は高さ12mの壁で囲まれていましたが、彼女の知能や身体能力を想定した設計ではなく、体温調節能力を考慮しないサーマルスキャンや、監視カメラの死角を見落とすなど、重大な欠陥がありました。

また、来場者の安全対策も不十分でした。
恐竜の逃亡を想定した避難訓練がなく、パークのスタッフも対応が後手に回っていたことが混乱を招きました。
さらに、パークのゲートや電気柵が簡単に突破される設計だったことも問題です。
特にインドミナスの脱走時には、警備部隊の装備が軽装備で、彼女の圧倒的な戦闘力に全く対応できませんでした。

パーク側は「恐竜は完全に管理できる」と過信しすぎており、過去のジュラシック・パークの教訓を生かさず、ビジネスを優先した運営方針が、結果的に大惨事を引き起こしたと言えます。

『ジュラシック・パーク』の遺構を放置していた訳

『ジュラシック・ワールド』の舞台となるパークは、かつてのジュラシック・パークと同じイスラ・ヌブラル島に建設されましたが、旧施設の遺構は放置されたままでした。
その理由としては、コストやリスク管理の問題、新しいパークのブランドイメージが関係していると考えられます。

まず、旧ジュラシック・パークは22年前の大惨事で放棄され、多くの施設がジャングルに埋もれる形で放置されました。
ジュラシック・ワールドの建設時には、島の再開発が進められましたが、旧施設の完全撤去には莫大な費用がかかるため、実用性のない部分は放置されたと考えられます。
また、遺構が危険地帯に位置していたことも、撤去が後回しになった理由の一つでしょう。

さらに、パークの経営陣は「過去の失敗を忘れさせること」を重視しており、旧パークの存在を完全に隠そうとしていた可能性があります。
新しい施設やアトラクションを前面に押し出し、旧施設については意図的に触れないことで、ブランドの刷新を図ったのではないでしょうか。

しかし、結果的にこの遺構が物語の中で重要な役割を果たすことになります。
ザックとグレイがジャングルを彷徨う中で旧ビジターセンターを発見し、そこに残されていたジープを修理して脱出する場面は、過去作へのオマージュでもあり、シリーズの繋がりを強調する象徴的なシーンとなりました。

映画「ジュラシック・ワールド」メイン出演者&公開情報

メイン出演者 :クリス・プラット
       :ブライス・ダラス・ハワード
       :ニック・ロビンソン
       :タイ・シンプキンス
       :B・D・ウォン
       :イルファン・カーン
       :ケイティ・マクグラス
       :ヴィック・ホスキンス

視聴時間:124分(2時間04分)

公開日 全米公開:2015年6月12日
    日本公開:2015年8月5日

ざっくり映画評価

総合的満足度:

①話の面白さ:

②話の分かりやすさ:

③テンポの良さ:

④オススメ度:


配信情報(2025年03月09日時点)

劇中の曲名

  • 曲名    :Have Yourself a Merry Little Christmas ※Spotify⬇️ | Apple musicで試聴
    場面    :物語冒頭でザックとグレイが家を離れる場面
    アーティスト:Tony Bennett(トニー・ベネット)
  • 曲名    :The Ever Elusive Future ※Spotify⬇️ | Apple musicで試聴
    場面    :翼竜の群れがメインエリアに飛来する場面のパークで流れている曲
    アーティスト:Jimmy Buffett(ジミー・バフェット)
  • 曲名    :Jurassic World (Original Motion Picture Soundtrack) ※Spotify⬇️ | Apple musicで試聴
    アーティスト:Michael Giacchino(マイケル・ジアッチーノ)

感想&考察

『ジュラシック・ワールド』は、『ジュラシック・パーク』のDNAを受け継ぎつつ、スケールアップした映像とスリリングな展開で楽しませてくれる作品です。
過去シリーズを観ていなくても十分理解できる構成になっており、新規ファンでもストーリーに入り込みやすいのが魅力です。

本作では、かつて夢のテーマパークとして計画された「ジュラシック・ワールド」がついに完成し、観光地として成功を収めている世界が描かれます。
しかし、より刺激を求める人々の欲望が、遺伝子操作による新種「インドミナス・レックス」の誕生を招き、制御不能の大惨事へと発展していきます。
圧倒的なスケールで描かれる恐竜たちの暴走や、シリーズおなじみのT-レックス、ヴェロキラプトルの活躍は見どころ満載。
特に、最終決戦でのブルーとT-レックスの共闘は熱い展開です。

アクション要素が強く、テンポの良いストーリー展開が続くため、「難しいことを考えずに楽しめるモンスターパニック映画」としても一級品。
旧シリーズのファンには懐かしいオマージュが散りばめられており、新旧問わず幅広い層が楽しめる作品に仕上がっています。

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